af9920044784

幹事の気配りマニュアル

接待の目的は、日頃お世話になっている取引先に感謝し、コミュニケーションを深めて、今後のお付き合いを円滑に進めることです。接待=「気配り」のイメージで気が重いかもしれませんが、今回は気配りの接待マニュアルをご紹介します。

af9920044784

接待の目的を忘れない

お酒の席だからといって、場が盛り上がればいいというものではありません。接待の目的を忘れないように。 接待で大事なのは、いかに相手方に喜んでもらえるか。「おもてなし」の心を忘れないことが、非常に大切になってきます。お酒の席でも、仕事の席です。会社を代表していることを、忘れないようにしましょう。

準備次第で接待当日の成果が決まる

■参加するメンバーを決める
接待をすることが決まったら、相手方の顔ぶれを考えます。自社側の参加者は相手方と同格、もしくは上役を選ぶようにします。たとえば相手方の部長クラスが出席するのであれば、こちらも部長クラスかそれ以上の役職が出席します。

■日程と予算を決める
予算は上司に相談します。日程は相手方からいくつかの候補をもらい、相手方の都合を最優先して決めます。

■店を選び
相手方の好みを最優先します。個室を予約する必要があれば、個室のある店を選びましょう。店の場所は、相手方の会社や自宅場所からのアクセスがよい場所を選ぶようにします。また、相手方の地位や年齢を考えて、少しリッチな雰囲気のところを選びましょう。チェーン系の居酒屋は、接待には不向きです。

■店の予約
予約をする前に下見に行き、店の雰囲気やトイレの位置をチェックしておくと安心です。店長または責任者に「当日はよろしく」と声をかけておきましょう。接待相手方が食品関係者、特に酒類関係会社の場合は、宴席に出すお酒もライバル会社の銘柄の飲み物を出さないように注意してもらいます。
相手方の好き嫌いをあらかじめ聞いておき、店側に伝えておきます。

■料理の選び方
予約の段階でコース料理を人数分、注文しておきます。お店に着いてからメニューを開いていると時間がかかり、お料理によっては出てくるのが遅いものも。あらかじめコース料理を注文しておくのがスマートです。

■参加者に案内の連絡を入れる
かしこまった接待の場合は、日時、お店の場所、地図を明記した案内状を郵送します。そこまでしなくてよい場合は、メールで同内容を送っておきます。

■手土産が必要な場合
手土産が必要かどうかを上司に確認します。必要なら日持ちのする菓子折りなどを前日までに用意しておきます。

■タクシーの手配
帰りににタクシーを利用していただくこともあるでしょう。タクシーチケットは、封筒に入れて用意しておきます。

■出欠の最終確認
接待の前日に参加者全員に連絡を入れ、出欠の最終確認をします。人数の増減がある場合は、お店に変更の連絡を忘れずに入れます。

いよいよ接待当日。 せっかく準備してきたのですから、最後までぬかりのないように。

失敗しない接待当日

接待当日は、遅れないように早めに会社を出て、相手方側をお店でお待ちするように。

■会場には早く到着する
接待する側が遅れて相手方をお待たせするのは、大変失礼なことです。万が一のことを考えて、当日の午後は、打ち合わせや会議などを入れないほうが安全でしょう。約束の時刻よりも15~20分は早く会場に着くように。着いたら、店の人に挨拶をしておくぐらいの余裕をもって。

■お迎えは全員で
約束の時刻が近づいてきたら、お店の前で相手方をお迎えします。幹事だけでなく自社で出席する者全員でお迎えすると、こちらの気持ちも伝わります。

■携帯とタバコ
相手方がお店に着く前に、携帯電話の電源はオフかマナーモードに。急ぎの電話が入る場合は、タイミングを見て折り返しかけ直します。たばこは相手方が吸わないならこちらは慎みましょう。

宴会中のNGな態度

あなたは幹事。その場を楽しむのはよいのですが、お酒に飲まれないこと。

■幹事であることを忘れる
幹事は一番下座に座り、場を盛り上げつつも、お店の人との連絡係という仕事があります。楽しい宴席になることはよいのですが、接待の目的を忘れないように。

■お酒はほどほどに
緊張のあまり、お酒を飲みすぎる人もいるようですが、接待する側が酔いつぶれては話になりません。ほどほどに。

■仕事の話題はタイミングが大事
仕事の話を持ちだした瞬間に下心があるように思われて、一気に雰囲気は冷めてしまいます。政治・思想・宗教を話題にしないことは常識ですが、プライベートの過ごし方や出身地、趣味など当たり障りのない話題を探しましょう。

■お酒を無理強いをする
お酒が飲めない人、もういらないと断っている人にお酒を無理にすすめることは控えましょう。

接待が終わりに近づいてきたら、お会計です。接待では、お会計のタイミングがとても大事なのです。

接待が終わりに近づいたら

■支払はスマートに
終了時間が近づいたら、洗面所に立つふりをして会計を済ませます。お金を支払うところを相手方に見られないほうがスマートです。領収書をもらうのを忘れずに。
お店を出る寸前で、手土産を渡します。荷物になるので帰り際に渡すのが配慮というもの。タクシーチケットを渡すのもこのタイミングです。

■心を込めてのお見送り
相手方がタクシーに乗り込み、ドアが閉まる前にあいさつします。見えなくなるまで全員で見送りましょう。

気になる二次会は?

二次会の店は、前もって下調べしておくと、一次会が終わったあとスムーズに移動できます。

■二次会の店選びも下調べを
二次会は行わなくても問題ありませんが、場の雰囲気が盛り上がっているようならお誘いしましょう。一次会の途中で、あらかじめ調べておいたお店に予約を入れておくとスマートです。一次会よりは、リラックスした雰囲気のお店でよいでしょう。

■カラオケでの配慮
「いつも何を歌われるんですか?」などと聞き、相手方の年代や好みに合わせて曲を選びます。相手方に気持ちよく歌ってもらうために、歌が不得意な人がトップバッターをかって出るのが配慮というもの。間違っても、幹事や自社の人が歌いっぱなしということのないように。

***************
準備も当日も大変な接待ですが、「相手方を楽しんでいただく」ということをいつも頭にいれておきましょう。上手な会話とコミュニケーション能力で、場を盛り上げ、相手方に気を遣わせることのないように。接待の幹事を乗りきれたあなたへの評価はアップすること間違いありませんよ。